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IPO・M&A用語集


ヒント集


 M&Aについて

なぜ、今M&Aか

 最近、M&Aが身近な話題として取り上げられる例が多い。しかしながら、M&Aの件数・金額ともの公表ベースでは平成18年をピークに毎年減少している(潟激Rフ「MAAR2011年3月」)。では、なぜ「身近な」話題になっているかといえば、それはM&Aという行為が大手企業のものから中小・中堅企業でも取り組むものとなってきたからといえよう。(M&Aの1件当たりの取引額は平成19年以降減少)

T.M&Aとは

1.M&Aとは
 @ Mergers and acquisitions (合併と買収)の略
 ・ ある企業が他の企業そのもの、もしくは事業や資産の一部を取得しようとすること
 ・ 株式の買受、株式交換、株式の公開買付などのほか、事業部門、固定資産の有償譲受、業務提携、
    製品の製造委託(OEM)などがある

2.M&Aの目的
◎ 買い手の目的
 ※ 会社の業容を拡大させるために要する時間を金銭で購う行為(事業戦略目的)
 @ 主力事業の拡大
 ・ 業界内(国内、海外)における競争力の強化
 ・ 業界内でのシェアの拡大
 A 事業の多角化
 主力事業は安定しているが、将来先細りになる可能性があるために、または、株式上場などのために売上高・収益を急いで拡大させる必要があるために、
 ・ 自社の事業部門の上・下流に進出する
 ・ 新分野に進出し、経営・収益の多角化を図る
 ・ 自社の持つ顧客層に新たな商材を提供することで利益を拡大させる
 B 同業者等の救済
 ・ 業界を維持する(顧客の利便等を保護する)ために経営不振に陥った同業者の事業・顧客を譲り受ける
 C 人材、知見等の確保
 D 単独では得られないプラスアルファを得る(シナジー効果)
 ※ 企業を投資対象先とする行為(投資目的)
 @ 投資対象企業の株式売却等により利益を獲得する
 A 上場企業が、その1株あたり利益(株価収益率)をより高くするために、高収益企業を買収する

◎ 売り手の目的
 ※ 会社(事業)・事業用不動産等を譲渡することで金銭を得る行為
 @ 会社(事業)の第三者による円滑な継続
 ・ 後継経営者不在の企業の事業継続を図る
 ・ 従業員の雇用の継続を図る
 ・ 取引先との関係の維持(製品・部品等の安定供給の継続)
 A 経営資源の集中
 ・ 主力事業と関連の薄い事業分野からの撤退
 ・ 得手でないために収益性の低い部門からの撤退
 ・ 競合の激しい分野で、競争相手に有利に売却する
 B 資産の処分によるバランス・シートの圧縮
 ・ 営業権、知的財産権、機械・設備、不動産の譲渡
 ・ 稼動資産を売却、リース・バックすることでのバランス・シート圧縮
  (一時的なキャッシュの獲得)
 C 創業者利潤の実現
 ・ 株式譲渡により、創業者株主が金銭を得る
 ・ 事業部門の譲渡と創業者名義の動産・不動産の賃貸借契約による賃料収入の確保

3.M&Aの傾向
 @ 中小企業を対象としたM&Aの増加
 ・ 中小企業の後継者不足
 ・ 会社を譲渡することについての抵抗感の減少
  (『父祖の築いた事業を売却する』ということについて罪悪感が無くなった)
 A 大企業による市場寡占化の促進
 ・ 低経済成長下における売上(利益)維持のためのシェア拡大
  (上位連合、中・下位連合)
 B 外国企業による中小企業の買収
 ・ 技術力のある日本の中小企業を買収することで途上国に技術移転を図る

4.M&Aにおけるシナジー効果
 @ 収益力の強化
 ・ 新たなブランドの獲得
 ・ 顧客の獲得(新規市場の開拓)
 ・ 商品の品揃え強化(1顧客に複数の商品・サービスの提供機会)
 ・ 価格競争力の強化(販売シェア拡大効果)
 ・ 川上、川下の関連領域への進出
 A コスト改善
 ・ 設備の統廃合による固定費の削減
 ・ 管理部門等共通業務の集約
 ・ 設備稼働率の向上
 ・ ノウハウ、情報の共有・融合によるコスト削減、商品開発
 ・ 仕入価格削減(バーゲニング・パワー)
 B その他
 ・ 事業リスクの分散
 ・ 取引関係の安定
 ・ 経営資源の相互利用・補完

5.M&Aを決断する(買い手)
 ※ グリーン・フィールド投資との比較検討によりM&Aを決定する
 (グリーン・フィールド投資=新しい事業分野などで、設備や従業員の確保、ノウハウ、仕入れ・販売拠点
 等の構築、商品の宣伝から顧客の獲得にいたるまでを自身の手で一から投資していく方法)
 @ 買い手のメリット
 ・ 会社を譲り受けたその日から収益が見込める
  (企業活動にかかるインフラをキャッシュで得る)
 ・ 付随してくるリスク(簿外債務など)を如何に評価し排除できるか
 A 買い手による会社の評価
 ・ 会社の持つ有形・無形のインフラの価値の集成
 ・ インフラの集積によって生み出される価値
 ・ インフラが既存の事業に与える(シナジー)効果
 ・ 付随するリスク相当額の減額

6.M&Aを決断する(売り手)
 @ 金銭的利益が期待通りのものか
 A その他の条件がどこまで充たされるか
 ・ 創業者、役職員の処遇
 ・ 対価の支払方法(株式代金、退職慰労金・・・)
 ・ 売却後の補償(簿外債務等)

U. 株式価値(売買価格)評価の方法=非上場会社株式の評価方法

 非上場会社の株式価値評価の方法については、画一的に適用される評価方法は無く、個々の案件における評価の目的、評価対象会社の特質、その他の状況等に応じて適切な評価方法を(複合的に)選択・適用していく必要がある。
評価方法としては、一般的に、ネット・アセット・アプローチ(コスト・アプローチ)、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチの3種がある。

1.ネット・アセット・アプローチ(コスト・アプローチ)
 評価対象会社の貸借対照表上の純資産に着目して評価する。貸借対照表を基に評価することから静的アプローチとされる。長所としては、帳簿上の純資産を基礎として一定の時価評価等に基づく修正を行うため、帳簿作成が適正で時価等の情報が得やすい状況であれば客観性に優れていることがある。
短所としては、一時点の純資産に基づいた価値評価を前提とするために、暖簾(営業権)等が適正に計上されていない場合には、将来の収益獲得能力の反映や、市場での取引環境の反映が難しいことがある。

○ 具体的な評価方法
@ 簿価純資産法
会計上の純資産額に基づいて1株あたりの純資産の額を計算する方法。
各資産の時価は簿価と乖離していることが多いとみなされるため、簿価純資産法をそのまま企業価値の評価に使用することは少ない。
A 時価純資産法
貸借対照表の資産・負債を時価評価して、純資産額を算出し、1 株当たり時価純資産額をもって株式価値とする方法。
すべての資産・負債を時価評価することは実務上困難であることから、土地や有価証券等の主要資産を時価評価するに留まることが多いため、修正純資産法と呼ぶこともある。

修正純資産法に基づく株式価値評価の算式
株式価値 = (簿価純資産額 ± 評価損益等修正額 ± 営業権評価額)×(1−非流動性ディスカウント)

2.マーケット・アプローチ
 上場している同業他社や類似取引事例など、類似する会社、事業ないし取引事例と比較することによって相対的に株式価値を評価する方法。
一般的に比較対象とした上場会社の株価や取引事例は、その会社や事業の将来価値も含めた継続価値と考えられる。長所としては、第三者間取引や市場で取引されている株式との相対的な評価アプローチであるため、
一定の客観性に優れていることである。
短所としては、他の企業とは異なる成長ステージにあるような案件や、類似する上場会社が無いような案件では、評価が困難で対象会社固有の性質を反映させることができない例もある。
○ 具体的な評価方法
@ 類似会社比較法
 上場会社の市場株価と比較して非上場会社の株式を評価する方法。(倍率法、乗数法ともいう)
A 類似取引法
 類似の他案件取引の売買価格と評価対象会社の財務数値に関する情報に基づいて計算する方法。M&Aの案件でこのような情報が開示される例は少ないため一般的に採用されることは稀である。
B 取引事例法
 評価対象会社の株式について過去に売買事例がある場合、その取引価額を基に株式の評価をする方法。利用する取引事例価額そのものの合理性及びその評価時点以後の財務状況の変動を検討・考慮する
必要がある。

3.インカム・アプローチ
 評価対象会社から期待される利益ないしキャッシュ・フローに基づいて価値を評価する方法。
一般的に将来の(将来期待される)収益獲得能力を価値に反映させやすい手法といわれ、評価会社独自の収益性等をもとに価値を測定することから、評価対象会社が持つ固有の価値を示すといわれる。
また、ネット・アセット・アプローチに対比して動態的アプローチであるといわれる。
長所としては、将来の収益獲得能力や固有の性質を評価結果に反映できること、市場での取引環境の反映についても割引率を通じて一定の効果が得られることなどがある。
短所としては、事業計画等の将来情報に対する恣意性の排除が難しいことであり、将来評価の客観性が問題となることがある。

○ 具体的な評価方法
@ DCF法
 将来のキャッシュ・フローを適切な割引率で現在価値に割引計算して株式価値を求める方法。
A 残余利益法
 営業活動に使用している総資産簿価と営業残余利益(正常な利益を上回る利益)を適切な割引率で現在価値に割引計算した額の合計額に基づいて株式価値を求める方法。

B 収益還元法
 会計上の利益を適切な割引率で現在価値に割引計算して株式価値を求める方法。
C 配当還元法
 株主への配当額に基づいて株式価値を求める方法。

4.総合評価の方法
総合評価の方法には、単独法、併用法、折衷法がある。
・ 単独法は、単独の評価方法をもって総合評価の結果とする方法
・ 併用法は、複数の評価方法を適用し、一定の幅をもって算出された各評価結果の重複等を考慮しながら評価結果を導き出す方法
・ 折衷法は、複数の評価方法を適用し各評価結果に一定の折衷割合を適用する方法

株式価値 = (簿価純資産額 ± 評価損益等修正額 ± 営業権評価額)
×(1−非流動性ディスカウント)

V.メモ

1.社長の『顔』は、第三者には容易に継承できない
・ 取引関係が社長の属人的信頼関係、親密度に大きく依存している場合、血縁後継者でないM&Aによる買い手に上手く引き継げないことがある
2.会社の価値=役職員の場合、交渉は慎重に
・ ソフトウエア開発、特殊受注型部品製造といった会社の場合、役職員の技術=会社の価値ということが多く、それら役職員の同意が得られないとM&Aは成功しない

3.オーナー企業と上場(大手)企業では、意思決定の時間が違う
・ 具体的な条件交渉が始まると、オーナー企業の社長は即決できるが大手企業は悉く社内手続きを経て決裁を仰ぐため、回答に時間がかかってしまうため、オーナー社長に不満・不安が募ることが多い

4.譲渡企業の株式を取りまとめるのはオーナー(社長)の責任
・ 譲渡企業に社長以外の複数の株主がいる場合、最終的に売買(株式の受渡)を成就させるために全株主からの同意取り付けは社長がすべきこと
  譲受企業との株式売買に先立って、発行済株式全てをオーナーが合法的に買取り、名義変更手続きまで済ませておく(譲受企業は、原則複数の株主との交渉はしない)
・ 譲渡交渉(M&Aの取組)に先立って真正な株主の特定を図っておく
・ 株主に相続が発生している場合、相続が適正に行われていること(相続人の間で株式の相続にトラブルが生じていない(解決済である)こと)を確認しておく
<例>
株主(被相続人)が外国籍である場合、相続人の特定が難しいことが多い

5.親族間での雇用契約等についても適正な契約書を整えておく


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